当院が属する集落には3件の家が有りますが、住人がいるのは2件のみです。
お向かいさんで何代も一緒に支え合いながらこの里山を活かして暮らしてきた家のおばあさんが、
散歩して癒しの里を見に来てくれました。
当家の先祖は江戸時代には漢方医を営んでおり、明治時代には西洋医学のお医者様もいらっしゃり、その名残で屋号が「医者ドン」となっております。
私が鍼灸師となって生活の場所をこの地に移してきたときにこのおばあさんは
「弘樹さん、ほんとにここに住むの?医者が戻ってきたみたいで嬉しいよ」
と言ってくれました。私も含めた先祖4代を知っているおばあさんの話はとても興味深く、少し前の時代の暮らしぶりなどは現代の感覚で言うと大変だったでしょうけれど、当時の写真を見るとなんだかみんな良い顔してるんですよね
この地を長く見て来たおばあさんは、段々家が無くなり人がいなくなり、ついには2件だけとなり、わたしもおばあさん家の跡取り息子さんも独り身で昔で言えば御家断絶の危機に瀕している状況をとても心配しています。
そんなおばあさんも、癒しの里でいろんな企画をして人が来て、土地を整備して活かして活動していることは喜んでくれています。
最初は私がやろうとしていることを理解できずに
「あんた、あにすっだ?」
と言っていたのが、ヨモギイベントで20人以上来たり、土地が整って見えてくると
「あんた、すごいことやったね。応援してるよ。わたしがあとちょっと若かったら手伝いたいよ。あの世から旦那を呼び戻して手伝わせたいよ。弘樹さんと一緒に農作業出来たら喜んだろうに」
いつもこう言ってくださり、嬉しいわたしは感無量となり、涙をごまかすのにがははと笑っています。
「枇杷も随分なったね。一番美味しいのをひとつもらおうか」
沢山の方が関わって下さることで、癒しの里が活き活きし、おばあさんも喜んでくれます。
皆さんの手助けに心より感謝いたします。ありがとう。
ぜひ枇杷狩りつき施術いらしてくださいね。
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